2010年4月5日月曜日

Letter from Nagoya

年末日本に帰省した時に、デンマークの職場に宛てたマンガの休暇便りです。
学童保育児(6~10歳児)、同僚、保護者向けに描いたのですが、大人には大好評で、「もう、笑えたわー。」「上手ね、これ売れるわよ。」と、こちらのユーモアを理解してもらえたのに・・・
肝心の子供からは真剣な顔で、「本当に描いたものなの?」「ダンナさんの身長何センチ?」「なんで、同じ人が何人もいるの?」「どうして、どうして?」と、現実的な質問ばかり。今回も全くこちらのユーモアを解ってもらえませんでした。
子供って、単純なのか、複雑なのか、やっぱ、大人とは違う視点で状況を把握するんですね。
きっと、私のユーモアは、子供のファンタシーと波長が合わないのでしょう。

では、拡大してどうぞ。







2009年12月7日月曜日

クリスマス恒例、恐怖の本

12月になると、デンマークはもうどこもかしこもクリスマス一色です。

私は、小学校の学童クラブで働いているのですが、そこでは、既に11月に入るともうクリスマスプレゼントのワークショップがオープンします。(因みにそれに向けて10月中には、クリスマスプレゼント講習にも参加しました。)
私が担当したのは、陶芸、ニッセ(小人)作り、クリスマスソックス、その他飾りつけ等で、明日から帰国までの1週間は、クリスマスのお菓子を作ろうと思います。
他のスタッフは、焚き火で手作りろうそく、写真入ボックス、手作りあめ等で、やたら凝ったものを作るんですよねー。感心します。
そしてこれらを子供(6~10歳)が、1ヶ月半かけて家族の皆に作るのですから、楽しくもあり、またストレスでもあるのです。

しかし!
こうした世間とは打って変わって、我が家ではぜーんぜんクリスマスしてません。
これは、キリスト教行事大嫌いのダンナMが原因です。
デンマークに来てからと言うもの、一回も(噂で聞く)デンマークの伝統的クリスマスの過ごし方をした事がないのです!
もう10回目のクリスマスなので慣れましたが、デンマークでの初クリスマスイブにタイのインスタントラーメンを食べた時は、さすがにむなしいものが・・・。

おっと、愚痴をこぼすつもりでは・・・。
そうじゃなくて、こうした我が家にもクリスマス恒例のものがあるのです。
それは、見るだけで身震いがする「恐怖の本」であります。

では、漫画仕立てでその本をご紹介しましょう。
2年前のクリスマス時期に作成されたものです。 作者は、私、Keramikoです。
拡大して見てください。











お話の中では、小人のユリウスが私の寝ている間にせっせと本を完成してくれたのですが、もちろん実際には、私が夜更かしをして仕上げた訳で、ひじょーに疲れました。
翌日には子供がその本を持って登校しなければならないので、焦りながら製作するのですが、それがどうも返って私を燃えさせるみたいです。

学校の担任の先生や親達からはかなり褒められましたが、肝心の6歳の子供達にはこちらの意図は分かってもらえませんでした。確か、幼稚園時代にも色まで塗った力作を持たせたのですが、娘Nは他の親と違って絵を描いた、しかも内容が事実とは反する、と怒って訴えてきました。

いいもんねー。
ということで今年の続編登場です。拡大してどうぞ。








要は、その本が恐怖になるほど自分で自分を追い込んでいる訳です。
そこまでやらなくてもいいのにやってしまう性分なので仕方がありません。
あきれたダンナとして描かれてはいますが、「絵のバランスがとても良くなった。」とアーティストらしいお褒めコメントをもらい、それだけでも夜更かしした甲斐がありました。

来年この本が戻ってきたら、また凝りもせずやっちゃうんだろうな~。

2009年11月29日日曜日

展覧会Gocart Galleryにて…ゴーカート?!

今回は初の陶芸ブログになります。

今月11月7日からスウェーデンの島、Gotland(ストックホルムより西、ここボーンホルムより北東に位置するバルト海の親分島。良かったら、ページ内のGoogleマップを拡大して見つけてみて下さい。)のVisbyという町で展覧会をやりました。
昨日11月28日が最終日ですが、今日29日から他のメンバーも加わって同じ場所にて引き続き、‘クリスマスサロン’と題してクリスマス商戦目的の展覧会が翌年2010年1月6日まで開催されます。(売れ残りの使いまわしですみません。でも、残り物には福がある!)

現地には一度も出向くことなく、担当の方(Gotland工芸協会のメンバー)とメールでのやりとりで終始段取りをしたので、全く展覧会開催中という実感が沸かず、変な感じでした。
試しにスウェーデン語サイトで検索してみると、展覧会情報に自分の名前を発見し、「ほんとだ、載ってる載ってる。」と実感度がアップ。しかし、喜んでいた矢先、会場先を見てビックリ。
〝Gocart Gallery”としてあるじゃないですか。「え、ゴーカートギャラリー???」自分の作品がクラシックゴーカートなどと一緒に陳列されている光景がとっさに頭に浮かびました。
「そんなの聞いてないよ~。」

しかし、その後ギャラリーサイトで謎が解明。
Gotland工芸協会が所有するこのゴーカートギャラリーのGocart とは、Gotland Contemporary Art の略で、日本語に直すと、“ゴットランド現代アートギャラリー”という一気にカッコイイ響きに!
これであの小さい頃遊園地でゴンゴンぶつかりながら乗った「ゴーカート」のイメージが消えていく・・・。

そして、今日展覧会の写真が届き、さらに実感度がグーンッとアップ!ウィンドウの“Gocart Gallery”もずっとカッコよく目に映ります。


2009年11月26日木曜日

引き続きLars von Trier! 今回は"Breaking the Waves" 



"Antichrist"の衝撃が明けぬままLars von Trier監督の作品をまた観てしまいました。今回は、1997年作の"Breaking the Waves"(日本語タイトルでは、「奇跡の海」)です。
全くどんな作品なのか知らなかったので、中盤になってやっと方向が見えてきました。要は純愛物語。しかも「究極の愛」じゃありませんか。"Antichrist"で震え上がらされたばかりで、全くこう来るという予想をしていなかったので、その反動はまさに大。

そして終盤にはやられました。ヤバイ、ヤバイと思いながらもいつしか号泣!独りだったので声が出る程泣きました。
「一途の愛」って、どうも私は弱いみたい。昔、「ベティ・ブルー」でもハマッてたしなぁ…。

主演でこの作品がデビューのEmily Watsonの熱演には思わず感情移入させられました。泣けたからという訳ではありませんが、やはりいい映画でした。あと、個性派揃いの共演者も其々イイ味を出しています。

この作品は、ドグマ95(Lars von Trierが提唱した映画撮影上の掟)に属さないとしても、ドグマ的要素は多々あります。カメラワークでは、手カメラのブレ、ピンボケが慣れるまでは気になりますが、慣れるとそのドキュメンタリーな雰囲気がシーンの緊迫感を一層盛り上げてくれ、プラスの効果となります。

この作品でLars von Trier監督のファンになった事が確実になったと思います。以前に同監督の"DOGVILLE"も見ましたが、意表を衝く独創的な作品で、とても興味深く感心しました。斬新なアイディア、首尾一貫した作品作りと妥協しない姿勢が素晴らしいと思います。


2009年11月21日土曜日

観ちゃいました!Lars von Trier 監督の"ANTICHRIST"






カンヌで観客に衝撃を与え、論議を引き起こしたデンマーク人映画監督Lars von Trier の"ANTICHRIST"(ノーカット版しかもボカシなし…デンマークにいて良かった!)をブルーレイ発売同時に入手し、早速観ちゃいました!
ちなみにダンナMも私も映画好きで、うちにはホームシアターがあり(でもテレビはない)、DVDもいつの間にかその数1000本以上。ブログでも少しずつ、オススメ作品を紹介していこうと思います。

さて、カンヌでは、拍手して作品を称える観客もいれば、上映途中にブーイング、(監督本人を含め)席を立つ観客もいた程両極端の反応。タイトルからして挑戦的なこの作品、記者会見でも興奮気味の記者達から攻められ気味に質問を受けてました。Lars von Trierは、持病のうつ病のせいでしょう、手を震わせ口ごもりながらそれにコメントしていました。

こんな話題でデンマークも持ちきりだったので、期待と怖いもの見たさ(なんたってジャンルはホラー)も相乗し、とてもスリリングな状態で観始めました。
そして、終わると…
もう、放心状態。
おぞましい、凄まじい、だけど…素晴らしい!!
ダンナMと顔を見合わせて、「ワーオ!すっゴーい!」と絶賛。
確かにダンナMでさえ目を背けたシーンもありましたが(私はしかと見た!)、ホラーという娯楽映画作品としてではなく、映像美を追求した芸術作品として捉えると、かなり評価の高い出来栄えです。特に悲劇の瞬間と歓喜の絶頂をスローモーションで撮ったプロローグは、極めて美しく完璧な仕上がりで、身が震えるほどの感動です。

カンヌでは散々ヒンシュクを買ったこの"ANTICHRIST"、北欧諸国では一部に評価が高く、先日北欧映画賞を獲得しました。これでLars von Trierのうつ病が少しでも快方に向かい、次回作にぜひとも励んでもらいたいと思います。

さて、あなたは"ANTICHRIST"を受け入れれるタイプ?

"ANTICHRIST"オフィシャルサイトはこちらをクリックして下さい。>>>


2009年11月16日月曜日

遂にブログデビュー!!


はじめまして。

「バルト海の真珠」と呼ばれるデンマークの島、ボーンホルムに移り住んで、早10年。40歳になったという節目の年にも当たり・・・と言う意気込みは実はないのですが、何となくブログを始める気になりました。
日頃のつぶやきを日本語で綴ることで、ストレス発散テラピー効果、(最近かなりヤバイ)日本語ボケ対策になれば、なんていう期待もあっての事ですが。まあ、日記で長続きしたことの無いわたしですが、そんな過去は忘れて、気ままにやっていこうと思っています。

キーワードで言うと、デンマーク関連、ボーンホルム関連、日常生活、家族、職場(小学校)、つぶやき(愚痴!?)、そして何と言っても陶芸!(わたしは、ここボーンホルムの陶芸スクールを卒業し、独立して間もない駆け出し陶芸家です。)ブログネームのKeramikoも、デンマーク語で陶芸の意の/Keramik/と本名/Kumiko/がドッキングされて誕生したんですよー。(え?安易!?)

とにかく、記念すべきブログ第一日目はこれにて終了。
では、どうぞこれからよろしくお願いします。